高麗鍋(日高)とは?キムチの辛さと日高野菜の甘みが溶け合うご当地鍋
高麗鍋(日高)は、キムチの辛さと日高産の野菜の甘みが溶け合う、寒い季節に恋しくなるご当地鍋です。ジンギスカン文化と結びついた独特の食べ方や、羊肉・地場野菜との組み合わせなど、ここならではの特徴がぎゅっと詰まった一杯を、現地の雰囲気とあわせてご紹介していきます。
高麗鍋ってどんな鍋?日高市の名物ご当地グルメをひとことで言うと
「キムチの辛さ」と「地場野菜の旨味」が主役の鍋
高麗鍋(日高)は、キムチベースのピリッとした辛さと、日高産の野菜が生み出す甘みのハーモニーが特徴の鍋料理です。
辛さが前面に出ながらも、白菜やもやし、ねぎなどの地場野菜から出る旨味がスープに溶け込み、最後の〆まで飽きずに楽しめるところが魅力です。
日高地方ではジンギスカン文化とも結びつき、キムチ鍋と同じ卓上で羊肉を焼いて一緒に味わうスタイルもよく見られます。辛味のあるスープが羊肉の脂と混ざることでコクが一段と深まり、「鍋」と「焼き」の両方を一度に楽しめるのも、日高ならではの楽しみ方です。
高麗鍋の由来と、名前に「高麗」がついている理由
名前の「高麗」は、韓国(朝鮮半島)料理の影響を示す呼称で、キムチや辛味づけの技法がルーツになっています。日高ではその味わいを地元食材と組み合わせた独自のアレンジで取り入れ、「高麗鍋=日高流の辛味鍋」として親しまれています。
もともとは韓国風の辛い鍋料理がベースですが、日高ではジンギスカン文化や味噌文化と融合し、醤油ベースや味噌ベースの甘辛ダレを取り入れたバリエーションも生まれました。こうした「半島ルーツ × 北海道アレンジ」の歴史から、高麗(こま)の名を残しつつも、中身はしっかりと“日高ローカルの鍋”として進化してきた背景があります。
日高市で愛されるソウルフードになった背景
日高は農畜産業が盛んな地域で、鮮度の良い野菜や肉が手に入りやすい土地柄です。競馬場や地域イベントでの手軽な提供を通じて広まり、地元客はもちろん観光客にも支持されるソウルフードになりました。
特に門別競馬場では、レース開催日に鍋メニューやジンギスカンがセットで提供され、「競馬観戦と言えば高麗鍋やバケツジンギスカン」というイメージが定着しています。牧場直送のサフォーク羊や地場野菜をふんだんに使うことで、「地元の恵みを一度に味わえる一品」として、地域の誇りを象徴する存在になっています。
高麗鍋 日高の特徴
辛さだけじゃない、高麗鍋スープの奥深い味わい
高麗鍋のスープは、単なる「辛い鍋」にとどまらない奥深い味わいが魅力です。
- キムチベースの辛味が土台になっています。
- 味噌やにんにく、ごま油を加えることでコクが増します。
- 肉や野菜の旨味が溶け合い、うどんや雑炊などの〆までバランスよく楽しめます。
- 店舗や屋台によっては、醤油ベースの甘辛味噌ダレを加えてジンギスカンのタレの要素を取り込んだり、花椒や唐辛子を強めた「麻辣風」にしたりと、韓国鍋・北海道鍋・中華鍋がミックスしたようなアレンジも見られます。
- 時間とともにスープが煮詰まり、後半にいくほど濃厚になっていくのも特徴で、食べ進めるほど味の変化を楽しめる設計になっています。
日高の地場野菜が主役級な理由
高麗鍋では、日高産の野菜が主役級の存在感を放っています。
- もやし・白菜・ねぎなどが定番で、地元産は甘みが強いのが特徴です。
- 地場野菜を使うことで、スープに自然な旨味と深みが加わります。
- 春〜秋で使う具材が変わるため、季節ごとの味わいを楽しめます。
- 冷涼な気候で育つ日高の野菜は繊維がしっかりしていて煮崩れしにくく、長時間煮る鍋料理と相性抜群です。キャベツや玉ねぎ、きのこ類をたっぷり敷き詰めるスタイルは、もともとバケツジンギスカンで培われた“野菜を蒸し焼きにして甘さを引き出す”技法がベースになっています。
- 地元では「肉より野菜をたくさん食べられる鍋」としても評価されており、ヘルシー志向の人にも支持されています。
肉の旨味が引き立つ組み合わせ
高麗鍋は、さまざまな肉との相性も抜群です。
- 豚肉や牛肉、鶏肉といった定番に加え、日高では羊肉を使ったアレンジもよく見られます。
- 肉の脂や旨味がスープに溶け込み、野菜との相乗効果でより深い味わいになります。
- 特に日高産サフォーク種の羊肉を使うスタイルは、ジンギスカン文化から派生した“日高流”で、脂のりが良く、濃厚な旨味が辛口スープの中でもしっかりと存在感を発揮します。
- 羊肉は鉄分やタウリンが豊富でスタミナ食としても知られており、競馬観戦や屋外イベントで身体を温めつつエネルギー補給ができる「パワー鍋」としても重宝されています。
- 店によっては、馬肉や内臓系を少量ミックスした“通好み”の高麗鍋も登場しており、畜産地ならではの多彩な肉の楽しみ方が広がっています。
日高で高麗鍋を味わうならここ!
地元民に人気の定番店・専門店
門別周辺には、屋台やジンギスカンと組み合わせて高麗鍋を提供する、地元密着型の店舗が多数あります。
「日高ジンギスカン専門店」や門別町の屋台群では、牧場直送の羊肉と一緒に高麗鍋を楽しめる店もあり、鍋と焼き肉を一度に味わえるスタイルが人気です。観光チェーンの「じんぎすかん道場」などでも、冬季限定で高麗鍋風メニューを提供することがあり、地元客だけでなく道内各地から訪れるファンも増えています。
競馬場やイベントで楽しむ高麗鍋
門別競馬場などのイベント会場では、高麗鍋が豪快に提供され、観戦グルメとして親しまれています。
地方競馬最大級ともいわれる門別競馬場では、バケツジンギスカンと並び、高麗鍋系の辛味鍋が“競馬場グルメ”として定番化しています。ホッカイドウ競馬の開催日には限定メニューとして登場することもあり、レースの合間に鍋を囲む光景は、すっかり日高の風物詩になっています。
また、「日高羊フェス」などの地域イベントでは、年間数万〜十万食規模で鍋やジンギスカンが提供されます。高麗鍋アレンジを出す店も多く、「高麗鍋 日高」ブランドの発信基地としての役割も担っています。
観光客でも入りやすいおすすめスポット
観光客でも入りやすい、駅近くや観光施設内の店舗、各種フェス出店なども増えています。
新千歳空港から車で約1時間とアクセスが良く、空港からレンタカーでそのまま門別エリアへ向かい、競馬場や道の駅、牧場併設レストランで高麗鍋を味わう“日帰りグルメ旅”も人気です。近年はオンライン予約や旅行サイト経由の「鍋+ジンギスカンセットプラン」も登場し、外国人観光客向けに英語メニューを用意する店も増えています。
家でも楽しめる!高麗鍋風レシピのポイント
ベースのスープを「高麗鍋風」に近づけるコツ
自宅で高麗鍋風の味を再現するには、スープ作りがポイントです。
市販のキムチ汁に味噌、にんにく、ごま油を少量足すと、高麗鍋に近い風味になります。さらに、醤油を少しと砂糖(またはみりん)を加えて甘辛バランスを整えると、日高のジンギスカン文化と共通する“甘辛コク旨”の輪郭が出てきます。
辛さが物足りない場合は、豆板醤や唐辛子を少量ずつ追加し、味見をしながら自分好みの「日高流・辛さレベル」に調整してみてください。
日高らしさを出す具材選びと盛り付け
具材選びと盛り付けを工夫すると、より日高らしさが出せます。
地元産の白菜やもやし、太めのねぎ、季節のきのこをたっぷり入れると、ぐっと日高流に近づきます。可能であれば羊肉(ラム・マトン)や脂身のある豚バラ肉を組み合わせると、現地のバケツジンギスカンに近いコクが出ます。
鍋の底に野菜を山盛りに敷き詰め、その上に肉を広げてのせる“二層構造”にすると、野菜が蒸し焼き状態になり甘みが増すのがポイントです。盛り付けの際は、中央に肉、周囲に色味のある野菜(にんじん、ニラ、きのこ)を配置すると、イベント屋台で見かけるような“映える高麗鍋”になります。
〆までおいしい食べ方アレンジ
高麗鍋は、最後の一滴までおいしく楽しめるのも魅力です。
肉と野菜でしっかり旨味を引き出したら、うどんやご飯を入れて雑炊にするのがおすすめです。旨味が濃縮されたスープと絡み合い、格別のおいしさになります。
煮込むほどスープが濃くなる日高スタイルを再現するなら、途中でスープを足しすぎず、ある程度煮詰めてから〆の麺やご飯を投入するのがコツです。
高麗鍋(日高)で「日高らしさ」を味わおう
高麗鍋(日高)は、キムチの辛さに日高産の野菜の甘みと羊肉のコクが重なり合う、まさに「日高らしさ」が詰まった鍋料理です。ジンギスカン文化と結びついた独特のスタイルや、競馬場・イベント会場でのワイワイとした雰囲気も含めて楽しめるところが魅力です。
現地では門別競馬場周辺や屋台、ジンギスカン専門店などで、鍋と焼き肉を同時に味わえる“高麗鍋+羊肉”の組み合わせが定番になっています。一方で、自宅でもキムチベースのスープに味噌やにんにく、ごま油を加え、野菜をたっぷり敷いて肉をのせる盛り付けにすれば、ぐっと日高流の雰囲気に近づきます。
寒い季節に身体を温めたいとき、スタミナをつけたいとき、ちょっと特別な鍋を囲みたいときに、高麗鍋(日高)を選んでみてはいかがでしょうか。

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