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コシの強さは「足踏み」にあり。讃岐うどんの名店巡りで知っておきたい注文ルール

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讃岐うどんの「コシ」はどこから来る?まずは基本を知る

讃岐うどんと聞くと、「あのムチッとしたコシ」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。シンプルな材料なのに、どうしてあの弾力とうまさが生まれるのか。この記事では、コシの正体から、店の種類や注文の流れまで、初めての人でも楽しめる讃岐うどんの基本をまとめてご紹介します。

讃岐うどんが他のうどんと決定的に違うポイント

讃岐うどんは、太くて弾力のある「コシ」と、つるつるとしたのど越しが特徴です。他地域の柔らかめのうどんと比べると、噛みごたえが強いのが大きな違いです。

香川県ではこの独特の食感が日常食として親しまれていて、1杯300〜500円前後という手頃な価格で、朝から深夜まで食べられる環境が整っています。米どころではなく、小麦栽培に適した風土であることも、こうした麺文化を育ててきた背景にあります。

コシの正体は「足踏み」にあり:生地づくりの仕組み

讃岐うどんのコシは、生地のグルテン形成と深く関係しています。小麦粉に塩水を混ぜてじっくり練り、足踏みで生地を締める工程が特徴的です。足踏みによって気泡が抜け、均一なグルテンネットワークができることで、強い弾力が生まれます。

香川の伝統的な手打ちでは、生地を厚くまとめてビニールなどに包み、数回に分けて踏み込む「踏み」と、踏んだあとに休ませる「寝かせ」を繰り返します。塩の効いた生地を長時間かけて踏み・寝かせすることで、芯までムラなく力のある生地に仕上がり、茹でてもダレにくい、讃岐らしいコシが生まれます。

近年は機械打ちの店も増えていますが、あえて足踏み工程だけは人の足で行う店も少なくありません。

塩と小麦と水だけで生まれる強い弾力

讃岐うどんの材料は小麦粉・塩・水のみです。塩がグルテンを引き締め、水分量と生地の寝かせ方でコシが決まります。シンプルな配合だからこそ、職人の技術による差が出やすくなります。

讃岐うどんには主に中力粉が使われ、生地に対する塩分濃度は10%前後とかなり高めです。これによりグルテンがしっかり結びつき、長時間の寝かせにも耐える生地になります。香川の軟水は小麦の風味を生かしつつ、つるつるした食感を出しやすいともいわれています。

さらに、茹で上げたあとに冷水で一気に締めることで、表面に「つるみ」が出て、中はもっちり、外はプリッとした弾力がより強調されます。

初心者でも迷わない!讃岐うどん店の種類とスタイル

セルフ店・一般店・製麺所…スタイル別の特徴

香川の讃岐うどん店は、大きく「セルフ店」「一般店」「製麺所系」に分けられます。

セルフ店は、トレーを取り、麺を受け取り、天ぷらなどを自分で取って会計する形式です。人件費を抑えられるぶん価格が安く、回転率も高いため、「安い・早い・うまい」を体現する讃岐うどんらしいスタイルとして発展してきました。

一般店は、席で注文して提供を受けるスタイルです。観光客向けのメニューや居心地の良さを重視している店も多く、夜は一品料理やお酒と一緒にうどんを楽しめるところもあります。

製麺所系は、もともと麺を卸している製麺所が、作りたてを店先で提供するスタイルが多いです。香川では早朝から開いている製麺所型の店も多く、地元の人が出勤前にさっと1杯すすっていく光景が日常的に見られます。

地元民が通うのはどのタイプ?シーン別おすすめ

早朝や昼に手早く食べたい日常使いには、製麺所系やセルフ店が人気です。落ち着いてじっくり味わいたいなら一般店がおすすめですし、観光で行列も含めて楽しみたいなら「山越うどん」などの有名店を巡るのも一つの楽しみ方です。

平日は、近所の常連が「いつもの1玉+天ぷら1個」といった感覚で、数百円の朝食・昼食として利用することが多く、休日には県外からの観光客がレンタカーで名店をはしごする「うどん巡り」が定着しています。

時間帯によって客層も変わるので、ローカルな雰囲気を味わいたいなら平日の朝〜午前中、ゆっくり食べ比べしたいなら昼前後に複数のスタイルを組み合わせて回るのがおすすめです。

名店巡りの前に押さえたい「讃岐うどんの注文ルール」

入店したらどう動く?セルフうどん屋の基本動線

セルフ店では、基本的に以下の流れになります。

  • 入口でトレーを取る
  • 麺を注文する、または自分で盛る
  • 好みの温度・つゆ(出汁)を選ぶ
  • 天ぷら・おでんなどのトッピングを取る
  • 会計
  • 席へ移動して食事

初めての店では、周りの動きを観察してから動くと安心です。香川のセルフ店は店ごとに細かなルールが異なり、「先に会計」「後会計」「丼を先に取る」「麺を受け取るまで取らない」など、手順が少しずつ違うことがあります。

迷ったら、スタッフか前の人に「ここ初めてなんですが…」と一言声をかければ、たいてい快く教えてくれます。観光客が多い店では、壁に「注文のしかた」や写真付きの説明が貼られていることも多いので、最初に軽く目を通しておくとスムーズです。

失敗しない「麺の量」の選び方(玉数の目安)

讃岐うどんは「玉数」で量を表す店が多く、1玉が標準です。目安としては、

目安 玉数 ボリューム感
女性・軽食 0.5〜1玉 小腹満たし〜軽めの一食
普通の昼食 1〜1.5玉 標準的な一人前
しっかり食べたい 2玉以上 かなり満腹になる量

店によっては「小・中・大」といった表記になっていることもあるので、表示を確認してください。

讃岐うどんはコシが強く、同じ1玉でも他地域のうどんより食べ応えがあると感じる人もいます。さらに、天ぷらやおにぎり、おでんを一緒に取ると、あっという間にボリュームが増えます。名店巡りをする日は、「小+トッピング」で調整しながら複数軒を回るのがおすすめです。

セルフ店では、会計時に玉数を自己申告するスタイルも多く、茹で上がりを見て「多そうだな」と感じることもあります。初めての場合は、欲張りすぎず控えめな量から試してみると安心です。

温かい/冷たい、かけ・ぶっかけ・釜揚げの違い

讃岐うどんにはさまざまなスタイルがありますが、基本となるのは次の3つです。

  • かけ:温かい出汁がかかった、もっとも基本的なうどん
  • ぶっかけ:やや濃いめのタレ(出汁)をかけるスタイルで、冷/温どちらもあり
  • 釜揚げ:茹でたての麺を、釜の湯ごと器に入れて提供し、つけ出汁で食べるスタイル

コシをもっとも強く感じやすいのは、冷水で締めたぶっかけや、釜から上げた直後に冷水で締めるスタイルです。香川では、茹でた麺を湯から直接丼に取り、熱い出汁をかける「釜抜き」スタイルもあり、茹で釜の熱気や小麦の香りまで一緒に楽しめます。

出汁は、いりこ(煮干し)やかつお節・昆布をベースにした透明感のある味わいで、「関西風」の一種ですが、讃岐では醤油の利いた力強い味の店が多めです。

冷たいうどんは麺の輪郭がくっきりと出るので、コシ重視の人は「冷やぶっかけ」「冷やかけ」、出汁の旨味をじっくり堪能したい人は、熱々の「かけ」や「釜揚げ」を選ぶと違いがはっきりわかります。

初めての人がつまずきがちなポイントと回避法

トッピングの取り方:天ぷら・おでん・薬味のマナー

セルフの天ぷらコーナーでは、トングで必要な分だけ取ります。暗黙のマナーとしては、一人で山盛りに取りすぎず、後ろのお客さんの分も考えて選ぶのが基本です。人気のネタから売り切れていくことも多いので、適量を心がけましょう。

ねぎ・生姜・天かすなどの薬味はセルフで入れる店がほとんどです。共有の容器には、箸を直接入れないように注意し、備え付けのスプーンやトングを使います。薬味はうどんを引き立てる名脇役ですが、入れすぎると出汁の味がわかりにくくなってしまいます。最初は控えめに入れて、途中で足していくと、味の変化も楽しめます。

おでんコーナーがある店では、自分で皿に取り、串の本数で会計するスタイルが一般的です。

会計タイミングとトレーの戻し方

会計は店によって「先払い」と「後払い」があるので、表示に従ってください。特にセルフ店では、先払いの場合にうっかり席に座ってしまうと、店側も玉数を把握しにくくなります。「先払いの店では必ずレジを通ってから席へ」という流れを意識しておくと安心です。

食べ終わったら、トレーを所定の返却口へ戻し、ゴミは分別します。セルフ店では、返却口でどんぶりの中身を残飯入れに軽くあけ、箸と器を分けて置くよう求められることもあります。これは回転を良くし、次のお客さんにも気持ちよく使ってもらうための工夫です。

まとめ:讃岐うどんをもっと楽しむために

讃岐うどんの力強いコシは、小麦・塩・水という素朴な材料に、「足踏み」と「寝かせ」を丁寧に重ねることで生まれます。さらに茹でた後に冷水でキュッと締めることで、外はプリッ、中はもっちりとした独特の食感に仕上がります。

香川には、セルフ店・一般店・製麺所系といったさまざまなスタイルの店があり、時間帯や目的に合わせて選ぶ楽しみもあります。セルフ店では、トレーを取る位置や会計タイミング、麺の量の申告方法など、店ごとのルールを軽く押さえておくとスムーズです。迷ったときは、スタッフや前の人に一言たずねれば、それだけでぐっと動きやすくなります。

麺の量は少なめから、薬味は控えめから始め、かけ・ぶっかけ・釜揚げなどを食べ比べていくと、自分好みの一杯が見つかります。

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